渡り鳥の楽園、山陰・中海 野鳥点描

渡り鳥の楽園、山陰・中海 野鳥点描
渡り鳥の楽園、山陰・中海 野鳥点描
その他の写真を見る (1/7枚)

 鳥取、島根両県にまたがる広大な汽水湖「中海(なかうみ)」は、野鳥たちの宝庫だ。本格的な冬を前に、越冬で飛来したコハクチョウやカモ類が水面に姿を浮かべ、ヨシ原にはオオジュリンなどが潜み、上空をタカの仲間チュウヒが舞う。湿地には獲物を狙うイタチも出没する。鳥取県米子市の中海沿岸で撮影した、コハクチョウなど野鳥を中心とした生き物たちを紹介する。(山根忠幸、写真も)

■ヨシ原にオアシス…冬鳥トラフズク、オオジュリン…イタチ、ヌートリアも

 冬の使者コハクチョウは10月14日、今季初飛来(第1陣)の7羽が、中海の米子水鳥公園(広さ28ヘクタール)で確認された。未明に降り立ったとみられるが、長旅の疲れを癒やす間もなく、災難に見舞われることになった。中海に君臨する留鳥(りゅうちょう)の外来種コブハクチョウ2羽が、公園の池にいたのが不幸の始まりだ。

 周囲が明るさを増した午前8時20分、1羽のコブハクチョウが、全身をふくらませた威嚇のポースで約500メートル離れた場所からコハクチョウに接近してきた。「これは危ない」と思った瞬間、コブハクチョウは羽根をばたつかせて水面を突進。標的となったのは、群れから離れていた2羽で、逃げ惑うところを執拗(しつよう)に攻撃していた。

 コブハクチョウは、この池を縄張りと考えているようで、コハクチョウは許されざる侵入者というわけだ。攻撃は収まらず、30分もたたないうちにすべてのコハクチョウが公園から追い払われてしまった。その後もコハクチョウの群れはやってきて、今は30羽ほどが滞在しているが、コブハクチョウが横暴ぶりをいつ発揮するのかヒヤヒヤだ。

会員限定記事会員サービス詳細