介護ロボット活用へ期待と懸念 横浜市が導入後押しで補助金開始

 同施設の会田栄子施設長(60)は「介護ロボットで職員のストレスや不安、業務負担を軽減して職場定着を図っている」と語る。

 いかに有能な人材を確保して離職を防止するかは、日本社会が抱える切実な課題だ。厚生労働省は5月、団塊の世代が全員75歳以上になる平成37(2025)年に、介護職員が約34万人不足する恐れがあるとの推計を公表している。

 ■60歳以上を3人雇用

 しかし、費用負担の大きさからロボットの導入は容易ではない。そうしたためらいを払拭して導入を後押ししようと、市は今年度から、ロボットなどの福祉機器の購入経費の補助事業を開始。排泄(はいせつ)支援、見守り支援、介護業務支援のロボットが対象となっている。60歳以上の介護職員を3人以上、新たに雇用した場合、90万円を上限に年間30法人に対して補助金を出す。

 市によると、市内にある153カ所の特養のうち、ロボットを導入している施設がいくつあるのかは、不明という。ある市職員は介護ロボットについて「センサーはお手軽に導入できるかもしれないが、複雑な介護業務支援などのロボットは浸透しづらい。ロボットを導入したが使いこなせずに断念する施設もある。導入後は施設任せの部分も否めない」と話す。