外交安保取材

決断迫られるF2後継機の開発方針 「日本主導」が現実的選択肢か

 「現実的なコスト」はどうか。純粋な国産開発となれば、数兆円といわれる費用を日本が全て負担することになり、現実的とはいえない。ただ、既存機の改修であればコストが低く済むわけではない。有力案として浮上した米軍のF22戦闘機の改修案も、「国産並みのコスト」(防衛省関係者)がかかる公算が大きく、見送った。他国と共同開発をすることで、費用分担をはかれる。日本企業が主導すれば、装備のプラットフォーム化や量産効果などでコストを削ることも期待できる。

 防衛省は「5条件」を考慮し、開発方法を決めるが、省内の一部には判断を中期防に明記しない「先送り論」もはびこっている。F2後継機に求める能力や開発費用などの情報収集が十分ではないことなどを理由としているが、無責任の極みというほかない。

 F2後継機の方針は安保上の喫緊の課題で、中国などの軍備増強を踏まえれば足踏みをしている余裕はない。多くの国民の関心事でもある。岩屋氏は10月の入閣直後で難しい判断となるが、F2後継機のあるべき方向性を、政治の責任として明確に示してもらいたい。

(政治部 石鍋圭)

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