時短、外注消費
パワーカップルはどんなものに興味を持っているのか。小川さんは「『時短、外注』がキーワード」と指摘する。
特に注目されているのが住宅市場だ。住友不動産の広報担当者は「パワーカップルは、時間を合理的に使いたいという意向が強い。職場、住居、子供がいる場合は保育園などの施設-の3点のトライアングルを小さくしたいと望まれる」と話す。
「通勤に時間をかけず、自宅の近辺で外食ができ、総菜などを購入できる店があること。また、ハウスキーピングなどのサービスを享受しやすい都心の物件に人気が集まる」という。実際、都心に比較的近い同社のマンション「シティタワーズ東京ベイ」(東京都江東区)などは、購入者の約半数がパワーカップルとみられる。
他にも、多少値が張っても時短につながる商品やサービスのニーズが高くなっている。例えば、パワーカップル妻の「カット野菜など下ごしらえの済んだ食材を利用する」率は27%と、既婚者妻の全体平均と比べて10ポイントも高い。
自分でやるべきだとされがちな掃除など、家事の外注をいとわないのも特徴の一つだ。