浪速風

全米のハートをわしづかみにした「最高のメード・イン・ジャパン」

本塁打を放ち、ベンチで歓迎されて満面の笑顔見せるエンゼルス・大谷翔平(中央)(撮影・リョウ薮下)
本塁打を放ち、ベンチで歓迎されて満面の笑顔見せるエンゼルス・大谷翔平(中央)(撮影・リョウ薮下)

「菊とバット」で知られるロバート・ホワイティングさんの「イチロー革命」(早川書房)にこんなくだりがある。「あなたがアメリカで成功した意義は?」。こう聞かれたイチロー選手はずばり答えた。「日米間の距離が縮まったと思います」。野球にとどまらず、米国における日本観を変えた。

▶だから小欄は「最高のメード・イン・ジャパン」と書いたのだが、大谷翔平選手にも同じ称号を贈りたい。小柄なイチロー選手と違って、大男ぞろいの大リーガーにまじっても見劣りしない。米国で人気の高いホームランバッターで、しかも160キロを超える剛速球を投げる「二刀流」である。

▶野球が好きで好きでたまらないというのがいい。初本塁打を放ったのにチームメートに無視され、ベンチで同僚に抱きついて祝福をせがんだ。あのシーンで全米のファンのハートをわしづかみにした。もうベースボールと日本の野球は違うなんて誰も言うまい。新人王は当然だ。