次世代加速器「復興に必要」 岩手県知事、文科省に誘致要望

次世代加速器「復興に必要」 岩手県知事、文科省に誘致要望
次世代加速器「復興に必要」 岩手県知事、文科省に誘致要望
その他の写真を見る (1/2枚)

 素粒子物理学の実験に使う次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を岩手・宮城両県の北上山地に建設する構想を実現するため、達増拓也岩手県知事は13日、東京都千代田区の文部科学省を訪れ、永岡桂子文部科学副大臣に「東日本大震災などの被害から復旧、復興するのに必要な施設だ」などと訴えた。

 この日は岩手・宮城両県の県議会議員ら数十人が同席。誘致に前向きな姿勢を年内に打ち出し、建設費や人材の国際分担について速やかに政府間協議に入ることなどを求める要望書を永岡副大臣に手渡した。

 面会後、取材に応じた達増知事は「地元の熱意を今まで以上に伝えることができた。副大臣も熱意を大いに感じたと言ってくれた」と手応えを語った。

 万物に重さを与える素粒子のヒッグス粒子を大量生産して特性を調べるILC構想は、主に日米欧の物理学者が進めており、実現すれば最大3兆円近くの経済波及効果があると試算される。

 ただ、実現には欧州が来年初頭に更新作業に着手する素粒子物理学の研究計画に盛り込まれることが必須で、それには政府が年内に誘致の意思表示をする必要があるとされている。

 構想の是非は現在、文部科学省の依頼を受け日本学術会議が検討中だが、総建設費が最大約8000億円と巨額なため「科学は物理学だけではない」などと厳しい意見が相次いでおり、先行きは不透明だ。

会員限定記事会員サービス詳細