「被害者に寄り添う心が大切」クレーン車事故遺族ら訴え 被害者支援の集会 栃木

栃木県の「平成30年度犯罪被害者県民のつどい」でパネルディスカッションに被害者遺族らが参加した=12日、宇都宮市若草のとちぎ福祉プラザ(根本和哉撮影)
栃木県の「平成30年度犯罪被害者県民のつどい」でパネルディスカッションに被害者遺族らが参加した=12日、宇都宮市若草のとちぎ福祉プラザ(根本和哉撮影)

 犯罪や事故の被害者遺族の立場から被害者支援の重要性を訴える栃木県の「犯罪被害者支援県民のつどい」が12日、とちぎ福祉プラザ(宇都宮市若草)で開かれた。パネルディスカッションには、同県内の事故で子供を亡くした2人の母親が参加、意見を述べた。

 被害者支援センターとちぎが主催。「被害者支援活動に期待すること」と題したパネルディスカッションには、平成23年に鹿沼市でクレーン車が登校中の小学生に突っ込み、6人が死亡した事故で息子の大森卓馬(たくま)君=当時(11)=を亡くした母、早折(さおり)さん(42)と、氏家町(現さくら市)で12年、飲酒、居眠り運転のトラックに正面衝突されて亡くなった和気由佳さん=同(19)=の母、みち子さん(62)が参加した。

 大森さんらは事故後、何も考えられずに過ごしていたと振り返り、周囲の心ない対応など2次被害に遭うことも少なくなかったという。大森さんは「上から目線の警察官や、『また子供を産めばいい』と言ってくる身内に心を傷つけられた。余計な言葉はいらず、そばにいて悲しみを分かってもらえるだけでありがたい」と被害者に寄り添う気持ちの大切さを訴えた。和気さんは「被害者も同じ人間。言葉一つで救われるときもある。周りの人は被害者を孤立させず、自治体レベルで支援を受けやすくすることが大切」と、支援態勢の重要性を強調した。

 県警警察官や一般来場者ら約300人が熱心に耳を傾け、宇都宮市の女性(70)は「貴重な機会だった。被害者遺族の悲しみを知ることが大切だと感じた」と話した。