「週4日勤務」を試験導入したら--従業員の熱意が上がり、ストレスは減少:研究結果

また、背景にはオートメーションによる効率化もある。これまでと同じ量を生産するために必要な労働力が減少したのだ。TUCはリポートで、アマゾンのようにテクノロジーによって大きな変化を遂げている企業や産業を分析しているが、当時の状況との相関性は明らかだろう。

週4日勤務という実験の結果

ニュージーランドの資産管理企業Perpetual Guardianは今年3月から4月にかけて、従業員の給与はそのままで勤務時間を週4日に短縮するという実験を行った。最高経営責任者(CEO)のアンドリュー・バーンズによると、目的は生産性および従業員のワークライフバランスの向上だ。

オークランド工科大学とオークランド大学の研究者の分析では結果は良好で、アウトプットは週5日勤務の場合と変わらなかった。しかもチームワークがよくなっただけでなく仕事への熱意も上がり、従業員のストレスは減少した。

一方で、新たな懸念も明らかになっている。業務過多で規定より勤務時間を増やした一部の従業員はストレスが増大したほか、仕事の質については低下はしなかったものの、向上もみられなかったのだ。

ただ、業務以外の面ではいいことづくめだった。ウィークデーに仕事仲間と飲み歩くのが好きだったり、余暇にやることを見つけられない一部の人を除けば、スタッフの大半が増えた休日を大いに楽しんだという。

実験に関する論文を発表したオークランド大学ビジネススクールのヘレン・デラニーと、オークランド工科大学で人材管理を教えるジャロッド・ハーは、いずれもこうした問題は避けられると予測する。十分な準備と適切な研修、従業員に余暇を増やすことの目的を明確に伝えることで、防ぐことが可能だというのだ。

ただ、それでは生産性を上げるためには3日目の休日をどう過ごすべきか、という問いに答えるのは難しい。まず「生産性」にはさまざまな基準があり、簡単に計測することは不可能だ。企業は独自の指標を用いて従業員の生産性を割り出すことができるかもしれないが、これを一般化することはできないだろう。