「社会へ巣立たせ、戻れる場所に」子供ら見守る里親(2/3ページ) - 産経ニュース

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「社会へ巣立たせ、戻れる場所に」子供ら見守る里親

 箕輪さんは大学受験の際、初めて戸籍謄本を見て実父が再婚している事実を知った。だが、恨む気持ちはないという。「(里親に対しては)何よりも、当たり前の日常を送らせてもらっていることに感謝している。普通の生活を体験できる自分のような子が、一人でも増えればいい」

「弟欲しいと言われ」

 里親には年齢制限はなく、必要な研修を受けて登録すれば基本的に誰でも里親になることができる。

 都内に住む藤原みどりさん(61)は17年前、2歳弱の男児を里子として迎えた。当時は両親と夫、実子で小学1年の長男との5人暮らし。長男の「弟が欲しい」という一言がきっかけだった。

 長男は率先して幼い「弟」の世話を焼き、血のつながらない兄弟でも家族になれると示した。里子の次男が小学3年になった頃、新たに三男として2歳の男児の里子も加わった。

 育てる上で最も苦労したのは、大学受験だった。里親は学資保険をかけられないため、次男は受験勉強と並行し、奨学金を得るための願書を書き続けなければならなかった。

 次男は今春、大学へ進学し自立した。長男も家を出ており、現在は夫と三男の3人暮らし。「一升炊きの炊飯器がすごく寂しそう」と笑った。