原発最前線

地元同意めぐり認識にズレ 那珂市長「東海第2再稼働反対」の波紋

 この「実質的事前了解」は、地元同意に当たるのか。当たるのならば、「1市でも反対すれば再稼働はない」という言い分が成り立つ。これについて原電は「条文は事前説明や意見交換を通じて自治体側の了解を担保する仕組みについて書かれたもの」と説明し、「同意」の言葉が使われていないことを強調。村松衛社長は記者会見などで「協定の文言の通り」と述べるにとどめている。つまり、約束しているのは「とことん協議を継続すること」だけで、「われわれは各自治体で拒否権、賛成権を持っていると認識していた」(海野氏)という自治体側との認識の違いが表面化している。

市長選の争点に

 地元同意の問題だけでなく、東海第2原発で行う新規制基準適合のための工事についても海野氏は「原電は再稼働のためとは言わない。安全のためと言う。再稼働ありきで進んでいるのは明々白々。幼稚園児をだますような卑劣な言い方だ」と厳しく批判した。

 市民団体との会合後、海野氏は報道陣に「再稼働反対は市長個人としての意見であり、那珂市としての意見ではない」と説明した。「今後、新たなアンケートや住民投票で再度民意を問いたい」としている。また、なぜこの時期に反対したのかを問われ、「まもなく20年運転延長の結果が出る。市長選が来年ある。そういう中で一つの節目になると思った」と述べた。

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