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フジテレビが海外向けの戦略を強めている。フジが制作した番組の海外版の制作や海外向け配信などが主だが、流通大手、イオンと連携して海外向けの共同の知的財産(IP)を開発するなど、多角的に展開している。フジの宮内正喜社長はイオンとの連携によるこの施策を「フジテレビの国際戦略の柱と期待している」と語気を強める。(兼松康)
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フジとイオンは今月、共同IP開発事業として「じゃじゃじゃじゃ~ン!プロジェクト」を実施すると発表した。東南アジアや中国にも展開するイオンモールなどの拠点とフジのコンテンツ制作・発信能力の相乗効果により、共同で開発したIPを世界的に展開するプロジェクトだ。
その第1弾として、フジは今月13日から、子供向け情操教育番組「じゃじゃじゃじゃ~ン!」(関東ローカル、毎週土曜午前4時52分~)の放送を開始した。2人の子供、「じゃじゃじゃ」と「じゃ~ン」が人工知能の「AIさん」と旅をしながら、いろんな経験を積み、成長していく過程を描く。旅ではさまざまな出会いがあり、そこから派生したキャラクターなどのIPをイベントや商品化に活用する。
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さらに、カンボジアのイオンモール内にスタジオを持つ同国の民放でも、共同IPを利用した情操教育番組を放送する方向で、交渉中という。ベトナムやインドネシア、中国などに多角展開し、東南アジアを中心とした海外での市場拡大を目指す。
イオンリテールの岡崎双一社長は、「テレビだけでの周知よりも(イオンの)店舗網で体験できる形で伝えると、はるかにうまくいく」と、共同IP開発のメリットを説明した。
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