規制委、審査前ヒアリングも動画公開へ

 原発の安全審査などの透明性確保を掲げる原子力規制委員会は31日、審査会合前に事務局の原子力規制庁が電力会社の担当者から説明内容などを事前に聞き取る非公開の「ヒアリング」について、今後は動画などで原則公開する方針を決めた。規制庁側と事業者側との「すり合わせ」との疑念を持たれないようにするための措置。

 ヒアリングの内容は簡単な議事録のみで詳細は明かされず、審査側が「合格」に向けた指南をしていると取られかねない状況にあった。東京電力福島第1原発事故では、規制側と電力会社との間になれ合いがあったことが批判されている。

 規制委の更田豊志委員長は同日の定例会見で、事業者側の見解や意見について、審査会合の場で初めて表明されるべきだと指摘。「公開の場で自らの言葉で語ることが、わが国の安全文化のためにも必要。『これは微妙な案件だから、ヒアリングの場で』となってほしくない」と語った。

 規制委によると、審査会合は年間200回以上、ヒアリングは原発関係だけで約2千回開かれている。公開のための予算は外注の議事録作成やネット配信用のカメラマン手配など年間8千万円以上で、ヒアリングを加えれば録画設備導入など、さらに膨らみそうだ。

会員限定記事会員サービス詳細