安全対策「担当本部がやってくれる」 勝俣元会長、謝罪も 東電強制起訴公判

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された旧経営陣3被告の第33回公判が30日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。元会長、勝俣恒久(つねひさ)被告(78)が被告人質問で「安全対策は原子力・立地本部が適切にやってくれると思っていた」と述べ、部下で同本部長を務めた元副社長の武黒一郎被告(72)や元副社長の武藤栄(さかえ)被告(68)らに任せていたとの認識を示した。

 勝俣被告は冒頭、事故について「東電の社長、会長を務めたものとして深くおわび申し上げます」と立ち上がって謝罪した。

 勝俣被告は平成21年2月の会議で、当時の担当部長から「14メートル程度の津波が来る可能性があるという人もいる」と聞いたと説明。担当部長は試算手法を「整理する」などと話していたといい、「いずれ必要なら報告があると考えていた。まずは担当本部で検討するのが重要だ」と述べた。

 また、会長職の業務執行権限を否定する一方、自身に「道義的責任はある」とも話した。

 永渕裁判長は原発施設の現地検証は行わないと決定。次回期日を11月14日に指定し、被害者の意見陳述を行うとした。

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