台湾脱線事故の運転士は自動制御装置停止を「報告」と事故調 台鉄説明を否定

重機で吊され線路から運びだされる特急「プユマ」号の先頭車両=22日、台湾北東部・宜蘭県(田中靖人撮影)
重機で吊され線路から運びだされる特急「プユマ」号の先頭車両=22日、台湾北東部・宜蘭県(田中靖人撮影)

 【台北=田中靖人】台湾北東部で18人が死亡した台湾鉄道(台鉄)の特急脱線事故で、行政院(内閣に相当)の「事故調査小組(グループ)」は24日夜、列車の速度を自動制御する「自動列車防護装置」(ATP)の停止について、運転士が事故直前に指揮所に報告していたと発表した。台鉄は24日午前の記者会見で、運転士は規定に違反し停止を報告しなかったと説明していたが、これを否定した。

 調査小組によると、運転士は21日午後4時5分に動力の異常を指揮所に通報。指揮所などと連絡を取りながら解決策を探り、事故の約4分前の同46分にATPの停止を報告したという。

 一方、台鉄側は会見で、運転士はATP停止を報告しておらず、報告がない限り、指揮所の運行管理システムではATPを停止したかどうかは分からないと説明。運転士の独断によるATP停止と速度超過が事故原因だと強調していた。

 呉宏謀(ご・こうぼう)交通部長(国土交通相)は25日、「台鉄は中途半端な情報を公表するべきではない」と不快感を示した。呉氏はまた、台鉄を運行する同部台湾鉄路管理局の鹿潔身(ろく・けつしん)局長の辞任を認めたことを明らかにした。鹿氏は事故発生当日の夜に辞任を申し出ていた。