日本に住む外国人が安心して社会生活を送るための環境整備が、大きな課題となっている。中でも重要なのが日本語能力の向上だ。日本で暮らす外国人が増え続けているなか、日本語を理解できずに地域社会へ溶け込めなかったり、意思疎通がうまくいかずに学校でトラブルとなったりするケースもある。横浜市では、育った環境や文化が違う人とともに暮らすため、学校現場での日本語教育の水準向上など、共生の道を探る努力が続いている。
9月中旬、横浜市立南吉田小学校(同市南区)では、中国籍やフィリピン国籍などの子供たちが複数の教室に分かれて、日本語を学んでいた。廊下を歩けば、中国語などさまざまな言語が飛び交う同校は、全校児童749人(9月1日時点)のうち、415人が外国につながる子供たちだ。日本を含む計14カ国の子供が在籍し、保護者が帰化して日本国籍になっていても、家庭では母国語のみで話している子供もいる。