クローズアップ科学

カブトムシの角作る遺伝子を特定 進化解明へ手掛かり

 子供にも大人にも人気があるカブトムシ。その象徴である立派な角がどのように作られるのかは謎だったが、形成に関わっている遺伝子が基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの研究で判明した。大半は多くの昆虫が持つありふれた遺伝子で、カブトムシでは新たな役割が生まれたらしい。角の進化過程を解明する手掛かりになりそうだ。

頭や脚を作る遺伝子が関係

 カブトムシの仲間は世界で約1500種が確認されており、角は主に雄の武器として発達してきたと考えられている。形や生える場所はさまざまで、日本でおなじみのカブトムシの雄は、頭部から前方に伸びる大きな角と、胸部の背中側に突き出た小さな角を持つ。角はさなぎになる前の幼虫段階で形成が始まる。

 研究チームは、幼虫が持つ角のもとになる器官の遺伝子を、次世代シークエンサーという最新の解析装置で詳しく調べた。雄と雌、または頭部と胸部で働き方が異なる遺伝子1068種類を抽出。この中から、角の形成に重要な役割を果たすとみられる49種類を選び出し、それぞれについて、遺伝子を機能させない薬剤を注射した幼虫を作った。

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