黄門かわら版

心身ともに疲れる圏央道

 「今日の圏央道は事故から始まり、長い通行止め、そして現在は渋滞」-。電子掲示板でそんな書き込みを目にした。圏央道の評判が芳しくないようだ。

 正式名称は「首都圏中央連絡自動車道」。相模原、八王子、つくばなどの中核都市を結ぶ。昨年、茨城県内の全線が開通した。歌まであり、「あなたと私の距離はグッと縮まった」とPRする。物流の新動脈として、沿線の企業立地を促進してきた。

 つくば市から八王子方面に向かう場合、距離を重視するなら常磐道ルートが近いが、都心を通過するため渋滞は必至。一方、圏央道ルートは距離は長いが、到着時間がある程度、予測できる。後者を選択する余地は十分あるのだが、ドライバーの不満が尽きない。

 まず、片側1車線の区間が多い点だ。事故が発生すれば通行止めの事態もある。車間距離の取り過ぎは渋滞を招き、法定速度を順守すれば後方からあおられる。強い風雨に見舞われると、一般道のような低速走行になる。道幅が狭いため、落下物があるととっさにハンドルを切る運転技術が求められる。おまけに給油、トイレ対策にも気を使う。

 率直に言うと、走行距離以上に疲れ、余計なストレスにさらされる。圏央道のそんな正体を知れば、初心者や高齢者にはお勧めできない。物流の効率化は確実に進んだが、不完全な形で開通したために高速道路を疾走する愉(たの)しみが奪われていないだろうか。(日出間和貴)

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