竹島を考える

ブイ、旭日旗…中韓の挑発に日本は

海上自衛隊が掲げる旭日旗。また韓国の中傷が…(写真は平成27年10月に神奈川県沖であった海上自衛隊観艦式)
海上自衛隊が掲げる旭日旗。また韓国の中傷が…(写真は平成27年10月に神奈川県沖であった海上自衛隊観艦式)

10月2日、第4次安倍改造内閣が発足した。心機一転を図ったのか、今回は初入閣の議員が特に目立ったようである。内閣が誕生すると閣僚名簿が公表され、組閣に関しては決まって「適材適所」を心がけたとの説明がなされ、入閣者たちは満面の笑顔でその抱負を語っている。国会議員さんたちにとっては、入閣はよほど晴れがましいものなのだろう。

生産性ある措置取れぬ日本外交

折しも韓国では「旭日旗」をめぐって議論が沸騰し、反日感情を高揚させていた。10月10日から14日にかけて韓国の済州島(チェジュド)で開催される国際観艦式で、日本の海上自衛隊の艦船が「旭日旗」を掲揚することに反対の声が上がったのだ。

韓国の独島(ドクト、竹島の韓国側呼称)広報専門家を自任する徐敬徳(ソ・ギョンドク)氏は、「旭日旗」は「戦犯旗」とする内容のメールを参加国に送付。日本側は事実上の旭日旗掲揚自粛を求められたため、艦船派遣を見送った。

また、産経新聞(2日付夕刊、3日付朝刊)では、「中国、尖閣周辺にブイ設置」と報じ、依然として東シナ海が緊迫した状況にあることを伝えている。

だが、これらはいずれも竹島問題と尖閣諸島に対する処遇を怠ったことに起因する、当然の帰結である。

一方、韓国で「旭日旗」の騒動が起きた頃、日本国内では『新潮45』の休刊が突如宣言され、喧々諤々(けんけんがくがく)の論議が起こった。

そのきっかけは、杉田水脈(みお)衆院議員の「LGBTは生産性がない」とした原稿にあったようだ。同誌の10月号では杉田議員の原稿を擁護する論稿が掲載され、それらに対する批判の声が『新潮45』を休刊に追い込んだのだという。

竹島を略取し、尖閣諸島を虎視眈々と狙う周辺諸国から見れば、総裁選をめぐっての安倍晋三首相と石破茂衆院議員の応酬や『新潮45』の休刊騒動は、その牙を目立たなくする隠れ蓑(みの)となった。竹島や尖閣諸島の問題に対する中韓の挑発に対して、日本外交はなぜ、「生産性のある」措置がとれないのだろうか。

五輪での南北「統一旗」に竹島

近年、韓国と北朝鮮が、にわかに接近し、過去の歴史に対しても常軌を逸した発言が目立つようになった。平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックの際に、南北がこぞって「統一旗」に独島を描こうと固執したことから、それは始まった。北朝鮮としては、民族の同一性を強調し、韓国側の共感を得るためにも欠かせない戦術だったのであろう。

これに対して菅義偉官房長官は、「旗は竹島の領有権に関するわが国の立場に照らして受け入れることができず、極めて遺憾だ。韓国側には外交ルートを通じて日本の立場を強く申し入れ、抗議した。引き続き、適切な対応を強く求めていきたい」と述べるにとどまった。

「旭日旗問題」は韓国のプロパガンダ

日本側が竹島を「統一旗」に描くことに抗議したのは、竹島は日本領だという明確な理由があるからだ。他人の領土を勝手に「統一旗」に描き込み、それを南北統一のシンボルとするのは、自らの侵略行為を国際社会にさらけ出すようなものだ。