浪速風

カキ食えば…豪雨、台風の今年を振り返る

日本の秋には二つの「かき」がある。柿と牡蠣(カキ)である。「柿が赤くなれば医者が青くなる」ということわざがあるが、カキも「海のミルク」と呼ばれ、タウリン、亜鉛、グリコーゲンなど多くの栄養素が含まれている。そのせいか古今東西「英雄カキを好む」とされる。

▶古代ローマのカエサルがブリタニア(現在のイギリス)に遠征したのは、テムズ河口のカキが目当てだったという。ナポレオンは戦場でもカキ料理を食べ、ドイツの鉄血宰相ビスマルクは一度に175個も平らげたそうだ。わが国でも武田信玄がカキ好きとされるが、山に囲まれた甲斐の国でどうやって手に入れたのだろう。

▶ともあれ、武将と栄養食品はうまい組み合わせである。今年は西日本豪雨で、生産量日本一の広島県呉市の養殖棚が倒壊したり土砂に埋まった。台風21号の強風と高潮では、能登の七尾湾や宮城県でも被害が出た。秋の味覚は被災地の復興を願いながらいただきたい。