華麗なる宝塚

宙組トップスター、真風涼帆「大きくなった姿見せたい」

これまで実在の人物を多く演じてきた。「その方の歴史に触れることで、価値観や考え方などの学びがあります。舞台を通して役から多くを学ぶでしょうし、今後、絵画の見方も変わってくると思います」

役のように、努力してことをなし得る経験は「すべて宝塚でしている」と言い切る。「受験時に壁にぶち当たって、入団後は技術や体格、自分自身に対してコンプレックスがたくさん。今でも毎回、壁だらけですよ。でもお稽古や作品を通して少しずつ学び、進んできました」とほほ笑んだ。

一方、自身にとって5年前の台湾公演以来となる日本物のショーは物語仕立て。千年に渡り、転生を繰り返しながら、争い、惹(ひ)かれ合う陰陽師(おんみょうじ)と妖狐(ようこ)の宿縁をみやびに妖しく描く。「オーソドックスかつ新しさもある作品です」。陰陽師をテーマにした映画などでイメージを広げたという。

自身にとって「大きな転機」という星組からの組替えを経て、昨年11月に宙組のトップ就任。組の節目の今年、お披露目公演、本拠地お披露目公演を行った。「お披露目のときは、頑張らなきゃ、とすごく気持ちが引き締まっていました。その思いは今、より強くなっています」

といって、自分一人が仲間を引っ張るのではない。今夏、宙組は3班に分かれて公演を行った。真風は、1月に東京で上演したお披露目公演を大阪で再演。再演ゆえ、冷静に周囲を見ながら役に取り組むことができた。「その感覚が、トップとしての、今の自身の状況と重なった」という。

「自分は一人じゃない。みんながいる頼もしさ、心強さを常々感じています。いい意味で、仲間に甘え、力を借り、もっと身を委ねて、新しい宙組の魅力を出していけたら」

今、組のメンバー全員が稽古場にいると、「酸素が薄くなるぐらい(笑)」の強いパワーがあるという。「そのエネルギーを作品に生かしていきたいです」

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