「大崎ガーデンシティ」街開き 再開発で装い新たに

 工場跡地などを再開発し急速に発展しているJR「大崎駅」周辺に今月、約3・9ヘクタールの再開発街区「大崎ガーデンシティ」(品川区西品川)が開業した。木造密集地域が抱える防災上の課題を解消し、不足する緑地などを整備。新たな「東京の玄関口」と期待される大崎エリアの地域コミュニティー拠点を目指す。

 大崎駅から約400メートル南に位置する大崎ガーデンシティは、3月に先行開業したオフィス棟に続き住宅棟が竣工(しゅんこう)、今月、街区全体の街開きとなった。オフィス棟は延べ床面積約17万平方メートル、住宅棟は423戸、さらに約8千平方メートルの緑地広場を整備。総延べ床面積約22万平方メートルは管理運営する住友不動産(新宿区)の再開発事業としては最大、地権者は約300人に上った。

 大崎駅には4路線が乗り入れ、品川駅も隣駅であることから、高い交通利便性を誇るビジネスエリアとして発展。昭和50~60年代に比べ就業人口は約4倍、夜間人口は約2倍と、職住近接を求める居住者人気も高まっている。

 都市再生緊急整備地域に指定された駅前の再開発が進む一方、指定外での第1号再開発事業となる今回の街区などは、薄暗く入り組んだ木造密集地域が依然残ったままだった。高低差のある崖地では崩落事故も起き、緊急車両の通行が困難という防災上の課題を抱えていた。

 同社が平成20年に国際自動車教習所跡地を取得し、周辺地域との一体再開発を構想。昔から大崎に住む再開発組合の小林定美理事長は、同社が提案した再開発に対し、「安全安心な街にしたいという願いが現実になった」と、住民らにとっても念願の計画だったという。着工は協議開始から6年、竣工(しゅんこう)までも9年と、「異例のスピード」(同社)となった。

 工場が多い住工混在の地域であったため、緑や災害時の拠点スペースとなる広場の不足も地域の課題だった。緑地広場はその役割を担うとともに、「地元との繋がりを大事にできるような活用をしていきたい」(同社)と、地域のコミュニティー形成に寄与していきたい考えだ。