毒の見分け困難な「雑種フグ」急増、温暖化で生息域変化…食中毒懸念も(2/3ページ) - 産経ニュース

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毒の見分け困難な「雑種フグ」急増、温暖化で生息域変化…食中毒懸念も

市場流通の恐れも

 この2種はトラフグ属。日本海西部や瀬戸内海、東シナ海などで獲れる最高級のトラフグほど一般的ではないが、いずれもフグ料理店で出されることがあり、インターネット通販でも調理品が売られている。

 フグは種類によって有毒部位が異なるため、厚生労働省は自治体向けの通知で、食べられる部位を種類別に限定。種類不明のフグは有毒部位も不明なため、厳重に選別・排除し消費者の口に入らないよう市場関係者らに求めている。通知で認めた部位以外を販売、提供した場合、食品衛生法違反として3年以下の懲役か300万円(法人は1億円)以下の罰金が科される。

 厚労省の担当者は「食べられる種類、部位だと明確に分かるものでなければ流通させてはならない運用。雑種が増えても、もともと排除しているので大きな問題はない」と強調するが、選別・排除は基本的に市場関係者や調理者らが見た目で行っている。見分けが難しい雑種が増えれば、市場に流通する恐れも出てくる。

 雑種フグ急増の要因とみられる生息域の変化は、漁獲量にも表れている。

 水産庁によると、フグの漁獲量は長年、日本海側や東北が多かったが、近年は北海道が上位に。同庁がフグ類の統計を取り始めた平成7年は北海道は27トンだったが、27年には459トンと約17倍にも増加し、全国の1割弱を占めた。