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9月の自民党総裁選では、連続3選を果たした安倍晋三首相(党総裁)陣営をめぐる「カレーライス事件」が内外の注目を集めた。投票直前の出陣式で提供されたカツカレーの数より首相が獲得した国会議員票が4票足りず、一部議員から「食い逃げした」と騒がれたものだ。選挙後、首相陣営の幹部が検証を進め、怪しげな容疑者も浮上したが、結局石破茂元幹事長に寝返った「犯人」にはたどり着けず…。事件は迷宮入りの様相を呈している。
事件の噂は、総裁選の開票を終えた20日夕から首相陣営の中を駆けめぐっていた。
「国会議員票よりカツカレーの数の方が多かったんだって。誰なんだろう。ちょっとひどくない?」
首相が3選を決めた直後、自民党本部の1階玄関で遭遇した知人の議員秘書から、記者はこんなぼやきを聞いた。
陣営の別の関係者に確かめたところ、首相に投票した国会議員数(329人)に対し、提供されたカレーの数が4皿多かった。つまり、カレーを食べたのに石破茂元幹事長に投票したか、白票を投じた議員が4人いたことになる。
海外メディアもこの話題に食いついた。
「安倍は士気を鼓舞するため、自身の陣営に333皿のカツカレーを振る舞った(日本語でカツと勝つは同音)にも関わらず、食べたのに投票しなかった人がいたことが分かった」