糖尿病の40代女性は、通院を始めた2年前、空腹時血糖が1デシリットル当たり300ミリグラムと正常値(同140ミリグラム以下)を大幅に上回る状態でしたが、食事などの生活習慣の見直しで体重が減り、血糖値も正常の範囲まで下がりました。
しかし、1年を過ぎる頃から血糖値が再び上がり始め、体重も元に戻ってしまいました。食べ過ぎが良くないことは分かっていても、気持ちを抑えきれず食べ過ぎ、食べた後は自己嫌悪に陥り治療への意欲がなくなると言います。
女性と同じように、食事制限の継続を難しいと感じる人は少なくありません。そんな人にとって、少し希望が持てる結果が7月にオーストラリアの研究グループから発表されました。
研究は、2型糖尿病患者137人を、食事のカロリー制限を毎日行う(継続)群と、週2日だけ行う(間欠)群に分け、1年間経過観察し、比較しました。結果は、体重減少や血糖値に継続群と間欠群で大きな差は見られず、体脂肪率や脂質にも差はありませんでした。詳しくみると、実施から3カ月までは両群とも食事制限を行っていましたが、3カ月を過ぎた後の順守率はどちらも同じように低下していました。
現時点で長期にわたる観察研究はありませんが、半年から2年程度なら週2日だけという間欠的な食事制限でも、毎日食事制限するのと変わらない程度の減量効果が認められています。