【映画深層】最後の主演作「教誨師」がスクリーンに刻んだ大杉漣の役者魂(1/5ページ) - 産経ニュース

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最後の主演作「教誨師」がスクリーンに刻んだ大杉漣の役者魂

【映画深層】最後の主演作「教誨師」がスクリーンに刻んだ大杉漣の役者魂
【映画深層】最後の主演作「教誨師」がスクリーンに刻んだ大杉漣の役者魂
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 「大杉漣(れん)という役者はこんなにすごいんだぞ、ということをぜひ知ってもらいたい」。今年2月に急逝した大杉漣最後の主演映画、10月6日公開の「教誨師(きょうかいし)」を撮った佐向大(さこう・だい)監督(46)は、しみじみと語る。「教誨師」は大杉が初めてプロデュースも兼ねた作品で、6人の死刑囚を相手に1対1の真剣勝負を繰り広げる大杉の姿が強く印象に残る。大杉の信任が厚かった佐向監督は「僕自身、この映画で改めて、大杉漣って本当にすごいんだと思った」と打ち明ける。

魂をぶつけ合う

 教誨師とは、刑務所や少年院などの矯正施設で説教や礼拝といった活動を行う民間の篤志家のこと。仏教系、キリスト教系、神道系などさまざまな宗教宗派の教誨師がいるが、この映画で大杉が演じる佐伯保はプロテスタントの牧師で、半年前から死刑囚の教誨活動を行っている。

 面会する死刑囚は6人。どんな問いにも応じようとしない鈴木(古舘寛治)、陽気なやくざの組長、吉田(光石研)、ぺらぺらとよくしゃべる野口(烏丸せつこ)ら個性的な面々だが、佐伯の粘り強い語りかけに徐々に心を開いていく。だが大量殺人犯の高宮(玉置玲央)だけは、全く態度を変えなかった。