トリチウム処理水「再浄化」を表明 東電「国民と関心のズレ」

 東京電力福島第1原発でたまり続けるトリチウムを含んだ処理水の処分方法を検討する国の小委員会が1日開かれ、タンクで保管している水に含まれているトリチウム以外の放射性物質について、東京電力が海洋放出などの処分前に多核種除去設備(ALPS)などで再浄化する方針を表明した。8月下旬に福島県と都内で開かれた公聴会で「トリチウムだけが残っているとしてきた小委の議論の前提が覆っている」などと多くの批判が出ていた。

 会合で東京電力は、8月時点で約88万7千トンあった処理水のうち、約8割に当たる75万トンでトリチウム以外の放射性物質の濃度が排水の法令基準値を超過しているなどとした現状を説明した。消費生活アドバイザーの辰巳菊子委員が「分かりやすい説明をなぜ今までしてこなかったのか」と問い、東電は「国民と関心のズレがあった」と釈明、「今後は定期的にデータをまとめた形でホームページで公表したい」とした。

 小委は今後、公聴会で出た「貯蔵継続」「風評被害対策」「合意形成のあり方」など他の論点について議論し、処理水の処分方法について早期の結論を出すことを目指す。

会員限定記事会員サービス詳細