主張

新車検査の不正 構造改革へ危機感あるか

 いずれも、当初の社内調査では自らの検査不正を発見できていなかった。「本当に不正は根絶されるのか」という消費者の疑念は深まるばかりである。検査不正を排除するには、全社的な意識、構造の改革が必要である。その危機感があまりに希薄ではないか。

 とくに日産は、2000年代以降に排ガス測定値の改竄が常態化したという。仏ルノー出身のカルロス・ゴーン氏が主導してリストラを進め、新興国で相次ぎ工場を建設した時期と重なる。厳しいコスト削減が不正を招く要因になったのは確かだろう。

 スズキでも、少ない検査要員が膨大な完成検査に従事していた実態が判明している。SUBARUも検査設備などに対する投資が不十分だった。各社とも厳しい国際競争の中で完成検査をおろそかにしてきた構図が読み取れる。

 独アウディの輸入車でも検査不正がみつかるなど、問題は拡大するばかりだ。国土交通省は、検査の実効性を高め、業界全体に構造改革を強く促してほしい。

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