今年のノーベル賞、2年ぶり日本人に期待 森和俊氏・神谷信夫氏ら

 世界的広がりを見せたセクハラ告発運動「#MeToo」(「私も」の意)創始者のタラナ・バーク氏らも候補に挙がっている。

 英ブックメーカー「コーラル」の28日段階の予想では、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の同時受賞が一番人気だった。

■文学賞は見送り、来年発表

 ノーベル文学賞は昨年、長崎生まれの英国人作家であるカズオ・イシグロ氏(63)が受賞。日本出身の作家としては1968年の川端康成、94年の大江健三郎氏に続く3人目、23年ぶりの快挙に国内は沸いた。

 代表作「日の名残り」や「わたしを離さないで」など早川書房が刊行するイシグロ氏の既刊8作品は軒並み品薄となり、受賞決定後の10日足らずで100万部以上が増刷された。

 出版関係者は「不況にあえぐ出版界では久々の明るいニュースだった」と振り返る。イシグロ氏自身も今春の外国人叙勲で、旭日重光章を受章している。

 ただ、今年の文学賞については、選考主体のスウェーデン・アカデミーが、関係者による性的暴行やセクハラ疑惑などを理由に発表を見送ることをすでに決めている。今年の受賞者は来年の受賞者と同時に発表されるという。

 文学賞で受賞者が決まらないのは1949年以来で、スキャンダルによる見送りは極めて異例。世界最高峰の文学賞の権威は大きく傷ついており、信頼回復には時間がかかりそうだ。

 一方、文学賞の発表見送りに抗議して、スウェーデンの文化人らが今年限定で代替となる新しい文学賞を創設。ノーベル文学賞の有力候補との呼び声も高い世界的な人気作家、村上春樹さん(69)が最終候補の4人に入った。ただ、村上さんは「執筆に専念したい」などとして賞の選考主体「ニュー・アカデミー」に候補を辞退する意向を伝えた。

会員限定記事会員サービス詳細