笛吹市支所の「テレビ電話」相談、設置2カ月 利用者ゼロ、高齢者「機械は苦手」

 市企画課によると、同市は平成18年までに旧7町村が合併し、現在の形となった。本庁がある石和を除く旧6町村に支所を置いたが、段階的に窓口業務以外を本庁に移管。今年4月、後期高齢者医療に関する届け出、要介護認定、在宅高齢者支援に関する申請などを移管した。

 旧6町村で最も面積が広く、交通弱者の高齢者が多いとみて、市は7月17日から御坂支所でタブレットの試験運用を始めた。事業費は約120万円。だが、御坂支所によると2カ月以上を経た27日現在、利用者はゼロという。

 ◆「車で行くだよ」

 支所に車で来庁した御坂町井之上の主婦(71)は、「機械は苦手。画面を見て話すよりも、直接、本庁へ車で行くだよ。年配者はほとんど車を運転できるから、本庁に行かなければいけない用事は運転していくでしょう」と指摘した。

 足が不自由な母親を持ち、支所に隣接する図書館に車で来たという同市八代町高家の主婦(38)も、「本庁でなければ対応できない業務なら、車に親を乗せて連れていく」と話した。

 市は市民の反応を見て、全6支所へのタブレット導入を検討する計画だった。市総務課は「支所に一人でしか来られない高齢者や障害者の利用を想定していたが、利用者ゼロとは…」とショックを隠せない。

 同課は「もっと周知をしていくが、試験運用期間の12月28日までに利用がなければ、他の支所での導入は再考する必要がある」としている。

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