福岡刑務所、全居室に冷房を 名古屋熱射病死亡受け視察委が要請

 福岡刑務所(福岡県宇美町)の刑事施設視察委員会が、早急に受刑者の全居室に冷房など空調設備を設置するよう求める要望書を同刑務所に提出していたことが、分かった。名古屋刑務所(愛知県みよし市)の男性受刑者が熱射病で死亡した問題を受けての行動という。

 法務省は、既存施設の冷房完備は予定していないとしており、委員の一人は「命の危険がある。最低限の保健衛生の環境は整えるべきだ」と訴えている。

 視察委は、受刑者処遇法(現・刑事収容施設法)に基づき刑務所などに設置。福岡刑務所は弁護士や医師ら7人で構成し、8月2日付で要望書を出した。

 福岡刑務所によると、居住棟は鉄筋コンクリート5階建てで単独室や共同室に冷房はない。熱中症対策として窓を半分開け廊下に扇風機を設置するなどしているという。

 法務省矯正局は冷房設置が難しい理由として予算や機器を利用した自死など保安上の課題を挙げ、塩分や水分補給などの徹底を全国に通知したとしている。福岡刑務所の視察委委員長の吉田純二弁護士は「現場の刑務官は最大限の努力をしているが、限界がある。国が予算措置し整備すべきだ」と指摘した。

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