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子供が自分で考え、意欲的に行動する力を育むには、ありのままの自分を受け止められる「自己肯定感」が大切だといわれている。近年の研究では、写真を使って子供を褒めることにより、自己肯定感を高められることが分かってきた。(玉崎栄次)
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飾り付けは親子で
川崎市の会社員、クローラン・悦子さん(40)の自宅には、リビングの壁に大小さまざまな写真が飾られている。被写体は長男のマーカス君(5)。マーカス君は「これ僕だよ!」と1枚を指さし、春に出場した障害物レースで獲得したメダルを自慢した。
写真選びや飾り付けは親子で行うという。悦子さんは「やる気につながっているみたい。自信満々で先日も別の障害物レースに挑戦したんですよ」と話す。
「生きる力」の根源に
自己肯定感にはさまざなな定義があるが、おおむね「短所も含め、ありのままの自分を受け止められる感情」だとされる。
国立青少年教育振興機構の研究では、この感情が高まればコミュニケーション力も高まる傾向にあることが指摘されている。コミュニケーション力は向上心を育て、向上心は困難な状況に立ち向かう力を培う。同機構の村上徹也・青少年教育研究センター長は「大人になり社会を生き抜くのに必要な力を伸ばすために重要な感情だ」と説明する。