「名古屋城にエレベーターを!」…障害者団体など大村知事に働き掛け要請

 木造で復元される名古屋城天守閣にエレベーターを設置しないとの名古屋市の方針に対し、愛知県内の障害者団体でつくる実行委員会は19日、大村秀章知事と市内の県公館で面談し、設置に向け市に働き掛けるよう要請した。

 面談には実行委側の6人と知事、担当課長が出席。実行委の近藤佑次共同代表は「文化財へのアクセスは私たちにとって大きな課題。県からも応援していただきたい」と求めると、知事は「意見をしっかりお聞きしたい」と応じた。

 実行委側から「いろいろな方面に働き掛け、協力してほしい」との要望を受けたという知事は、面談後の取材に「何ができるか考え、取り組みたい」と述べ、市に対し「障害者団体の思いを受け止め、議論を重ねてより良い方向を見いだしてほしい」と注文した。

 河村たかし市長は史実に忠実な復元のためエレベーター設置を見送り、階段昇降機などの新技術でバリアフリー対策を図る方針を示している。

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