浪速風

「復旧力」は称賛されていいが、喉元過ぎればでは…

関西空港線連絡橋を通過するJRの始発列車=18日午前5時42分、関西国際空港(彦野公太朗撮影)
関西空港線連絡橋を通過するJRの始発列車=18日午前5時42分、関西国際空港(彦野公太朗撮影)

関西国際空港への主要アクセスとなる鉄道が運行を再開した。台風21号の強風で連絡橋にタンカーが衝突して、わずか2週間である。当初は1カ月以上かかるとみられていたから、関係者が全力を尽くした復旧工事は称賛されていい。災害に負けない「復旧力」は日本の底力でもある。

▶空港の旅客施設も21日には全面復旧し、旅客便の運航は平常に戻るという。となると、大阪(伊丹)、神戸両空港への振り分けは必要なかったのか。喉元過ぎれば熱さ忘れるというが、関空の弱点が露呈したことを忘れてはなるまい。アクセスは連絡橋頼りでいいのか。今後、3空港をどう活用するか。

▶早晩、関空は飽和状態になるだろうし、神戸空港への国際線乗り入れは検討されていい。災害の警句を残した寺田寅彦はこう言っている。「数千年来の災禍の試練によって日本国民のすぐれた諸相が作り上げられたことも事実である」。つまり日本人は災害から学んできたのである。