100歳以上の高齢者、6万9785人に 48年連続で最多更新

 全国の100歳以上の高齢者が9月現在、前年比2014人増の6万9785人に上り、48年連続で過去最多を更新したことが、14日公表された厚生労働省の調査で分かった。20年前の6・9倍、10年前の1・9倍。女性は6万1454人で、全体の88・1%を占めた。厚労省は「出生数の多い世代が100歳を迎えていることや医療技術の進歩などが要因と考えられる」と分析している。

 調査は敬老の日(今年は17日)を前に毎年公表されている。国内最高齢は、福岡市で暮らす女性の田中カ子(かね)さんで115歳。今年7月22日から国内最高齢者となっている。男性は北海道足寄町の野中正造(まさぞう)さんで113歳。ギネスワールドレコーズ社は4月、野中さんを世界最高齢の男性と認定した。

 調査によると、人口10万人当たりの100歳以上の高齢者数は55・08人。都道府県別では島根県が101・02人で、6年連続で最多となった。次いで、鳥取県(97・88人)、高知県(96・50人)、鹿児島県(95・76人)の順。

 100歳以上が少ないのは埼玉県(32・90人)、愛知県(36・78人)、千葉県(39・34人)、大阪府(40・09人)の順となった。

 今年度中に100歳になった人と、100歳になる予定の人を合わせた人数は9月1日現在、3万2241人で、前年度と比べると144人多い。

 100歳を迎える人にはお祝い状と銀メッキ製の「銀杯」が贈られる。

 老人福祉法が制定された昭和38年は100歳以上の人は153人だったが、平成10年に1万人を超え、24年に5万人を突破している。厚労省は昨年9月、100歳以上の人数を6万7824人と発表したが、一部自治体の集計に誤りがあったとして、6万7771人に訂正した。

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