北海道震度7地震

活断層とは無関係 地震調査委が見解 刺激の可能性は否定できず注意呼び掛け

 政府の地震調査委員会は6日、今回の地震について臨時会合を開き、震源付近を南北に延びる活断層「石狩低地東縁(いしかりていちとうえん)断層帯」とは無関係との見解を示した。会見した平田直委員長は「地震によって断層帯が刺激された可能性は否定できない」と指摘し、新たな地震への注意を呼びかけた。

 調査委によると、断層帯は全長100キロ以上で主部と南部に大別される。今回の震源に近い南部ではマグニチュード(M)7・7以上の地震を想定。30年以内の発生確率は0・2%以下で、全国の主な活断層の中でやや高いとされている。

 地下の断層面は、今回の震源がある東側へ向かって緩やかに傾斜。地震発生のメカニズムは岩盤が東西方向に圧縮される逆断層型で、今回の地震も同じタイプだったことから、断層帯が活動した可能性も指摘されていた。

 ただ、今回の震源は深さ37キロなのに対し、断層帯が延びているのは深さ10~20キロ程度にとどまることから、調査委は断層帯と無関係に起きたと結論付けた。

 北海道は千島海溝で沈み込んでいる太平洋プレート(岩板)で東から、陸側プレートによって西から押され続けているため、逆断層型の地震が発生しやすく、今回の地震もこうした背景で起きたとみている。

 今後の地震活動について平田委員長は「そもそも活断層は地震の起きやすい場所だ。周辺で起きた地震が影響を与えるかもしれないので注意が必要だ」と強調した。

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