文部科学省は4日、東京医科大の不正入試問題を受けて実施した医学部医学科のある国公私立大計81校への緊急調査結果(速報)を公表した。平成30年度までの過去6年間の入試の男女別平均合格率(受験者数に対する合格者数の割合)で、男性が女性を上回った大学数の割合は8割近くに上り、最も大きな差は順天堂大の1・67倍だった。多浪生ほど合格率が低いことも判明。特定の受験生への加点などの不正については東京医大を除き、全校が否定した。
男女別内訳の公表はこれまで大学側の判断に任され、全国規模で明らかになったのは初めて。医師養成の起点となる医学部入試で女子の合格率が多くの大学で低い実態が浮かんだ。ただ、年により合格率が男女で逆転する大学も多く、文科省は追加調査を行うなどして不正の有無を含め、最終結果を10月に公表する。
緊急調査結果によると、過去6年間の男女別合格率で男性が女性を上回った大学数の割合は78%だった。年度別では30年度が70%だったほか、29年度57%▽28年度71%▽27年度65%▽26年度68%▽25年度70%-となった。