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国内では絶滅危惧種に指定されている海鳥「エトピリカ」5羽が、大阪市港区の海遊館に仲間入りした。生態や繁殖の研究を目的に、アクアワールド茨城県大(おお)洗(あらい)水族館(茨城県大洗町)から搬入。西日本の水族館では初の展示で、華麗な潜水の様子や、ガラス越しに近づいてくる愛らしい姿で早くも人気者となっている。
エトピリカはウミスズメ科に属し、全長約40センチ。体は黒く、黄色の大きいくちばしを持ち、両側のこめかみ辺りから金髪のような飾り羽が伸びるなどの特徴がある。北太平洋の亜寒帯海域に広く分布するが、日本では北海道道東の島々でのみ生息が確認されている。
同館では「アリューシャン列島」の水槽で雌4羽、雄1羽の計5羽を展示。水深6メートルの海中には「サクラマス」約千匹も泳ぎ回る。
普段は岩の上や水面にいるが、飼育員が餌のイカナゴやオキアミなどを海水に投げ入れると、得意の潜水で素早く水中へ消え、サクラマスの群れをすり抜けて海中を駆け巡る。そんな姿に入場客らは大喜びで、子供たちにも笑顔が広がっていた。
飼育担当の亀田智美さん(25)は「潜水時に羽と足をブーメランのように広げるしぐさがチャーミングなので、ぜひ注目して」と話していた。