大阪北部地震で大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小のブロック塀が倒壊し、登校中の4年の女子児童=当時(9)=が下敷きになり死亡した問題で、同市の北岡隆浩市議が17日、業者のずさんな検査を市が見逃していたとして、建築時と検査した当時の市長らに損害賠償請求するよう浜田剛史市長らに求める住民監査請求を行った。
請求書では、塀は昭和49~52年の建築時点で違法だった上に、平成20年代に行われた定期検査でも見逃され、市内の他の公立小・中学校でも危険な塀が放置されてきたと指摘。検査業者は点検報告書に虚偽の記載をした可能性があり、市の担当職員も漫然と放置してきたのは重大な過失があると主張している。
業者に支払った費用の返還のほか地震後の安全対策費用や崩れた塀の撤去費用などを当時の市長や教育長らに請求するよう求めている。市は「詳細を把握していないので、コメントできない」としている。