対立激化、踊り手団体「総踊り」決行…徳島市長の呼び掛け通じず 阿波おどり

 徳島市で開催中の夏の風物詩「阿波おどり」で、毎晩最後に行うクライマックスの「総踊り」を、市を中心とする実行委員会が中止したことに反発し、有力踊り手団体が13日夜、演舞場近くの道路で独自に総踊りを決行した。旧主催者の赤字問題で揺れた阿波おどりは、運営方法をめぐって市と踊り手グループが激しく対立する異例の事態となった。

 団体は14の踊り手グループが所属する「阿波おどり振興協会」。交通規制され車の立ち入りができない演舞場近くの広い道路を使い、踊りを披露した。大勢の観光客らが見守る中、市職員らが協会側にやめるよう訴えたが、応じなかった。

 これに先立ち実行委員長の遠藤彰良市長も緊急の記者会見で「雑踏事故が起きれば取り返しがつかない。やめるように」と協会側に実施しないよう呼び掛けていた。

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 昨年まで阿波おどりを主催していた市観光協会が多額の累積赤字を抱え、今年は市などでつくる実行委員会が運営。入場料収入を増やそうと観客の人気が集中する総踊りを中止し、四つの演舞場に踊り手や観客を分散させる演出を導入した。