インドネシア大統領選で現職ジョコ氏出馬表明 来年4月、プラボウォ氏と再戦へ

 【シンガポール=吉村英輝】インドネシアのジョコ・ウィドド大統領(57)は10日、来年4月に行われる大統領選への立候補を選挙管理委員会に届け出た。共に戦う副大統領候補に、国内のイスラム団体で構成する「ウラマー評議会」の重鎮、マアルフ・アミン議長(75)を選出した。

 ジョコ氏は10日、所属する闘争民主党党首のメガワティ元大統領らと選管に候補者登録した。「賢明な宗教家」と評価するマアルフ氏と組むことで、多様性を重んじる姿勢が反イスラムとの批判票を招かないよう予防線を張った形だ。

 一方、前回選挙でジョコ氏に敗北した、スハルト元大統領の元娘婿で最大野党グリンドラ党党首、プラボウォ・スビアント元陸軍戦略予備軍司令官(66)も再び出馬。副大統領候補に、実業家出身の同党副党首で、ジャカルタ特別州のサンディアガ・ウノ副知事(49)を選んだ。ユドヨノ前大統領が党首の野党民主党などが支持する。

 庶民派として高い人気を維持するジョコ氏に、政財界や軍に人脈を持つプラボウォ氏が挑む、前回2014年の一騎打ちの構図が再現され、激しい選挙戦が繰り返されそうだ。

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