参加者はこの日、約240人。26年の復活初年(約45人)から5倍以上になった。元住民だけでなく誰でも参加でき、小さな子供やお年寄りの姿もあった。入山料は無料。登頂証明書ももらえた。
周辺の開発状況に合わせて、毎年登山ルートが変わっている。今年度中には防潮堤が完成する予定で、来年は防潮堤上を歩くルートになりそうだ。将来開発が完成すれば、工場や倉庫が立ち並ぶ産業集積地の路上が登山道になるかもしれないという。
登山の後には、被災地の記憶の伝承に取り組む市民団体「3・11オモイデアーカイブ」(佐藤正実代表)が主催する、昭和時代などの蒲生の写真を楽しむ会が開かれた。
かつて日和山付近には乗馬クラブや養魚場があり、現在とは異なる緑豊かな風景が広がっていた。思い出を語った地元育ちの武田繁三郎さん(73)は「大好きな美しい場所だ」と熱を込めた。(高梨美穂子)