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【台北=田中靖人】台湾の蔡英文総統は6日、2019年度の「国防予算」を域内総生産(GDP)比で2・16%に増額するよう行政院(内閣に相当)に指示した。海軍司令部での式典で明らかにした。18年度は同1・84%。蔡政権は中国の圧力に対抗して装備の自主開発計画を進めている。同政権下で2%超は初めて。
蔡氏は予算額が3460億台湾元(約1兆2500億円)になるとの見通しも示した。予算額では馬英九前政権がGDP比3%を達成した08年度を超す高水準となる。うち装備品の取得に951億台湾元を投入、自主開発経費は予算全体の21・3%を占める。蔡氏は「予算の増額は国防の決心の表れだ」と強調した。
台湾の防衛予算は長期低迷が指摘され、米側からも増額の要望がある。蔡氏は16年の総統選でGDP比3%への増額を公約した。