クローズアップ科学

宇宙飛行士・金井宣茂さんに聞く 現場では「何でも屋」、協調性が日本人の長所

 --日本では10年間、宇宙飛行士の募集がない

 「私は永遠に下っ端です、このままでは(笑)。現役が7人いて、ISSは2024年までしか運用が決まっていないので、現段階では新しい飛行士は必要ない。ただ、宇宙ビジネスや探査の話が広がるためには、若い世代が一人でも多く宇宙を体験することが重要だと思う」

 --飛行士になるための条件は

 「時代によって違うと思いますね。宇宙開発の黎明(れいめい)期には、命知らずの冒険野郎であることだったかもしれない。ISSでは長期滞在なので穏やかで協調性が高く、誰とも仲良くなれる人が重要。ISSの次の活動ではまた変わってくる。飛行士を目指す人は、好きなことや興味のあること、仕事に全力を尽くし、自分の強みを磨いてほしい」

 --月や火星飛行に向けて求められる飛行士像は

 「ISSは地上の完全な制御下にあり、飛行士は管制員の指示に従う。しかし月や火星に行くとなると、地上の制御が利かなくなり、飛行士が自律的に判断して動く局面が多くなる。『俺たちが運命を決めるのだ』といった強い性格が求められるのでは。管制員との協力も必要だと思う」

 --今後の目標は

 「宇宙を誰もが使える開かれた場にするのが夢でもあり、仕事かなと。ISSのような低軌道の基地を、研究やビジネスの場として広く使ってもらえるよう活動していきたい。自分の専門を生かし、宇宙医学にも絡んでいきたい」

会員限定記事会員サービス詳細