浪速風

萬斎流に「未知数の期待」 東京五輪、ワクワクする開閉開式を

意外な人選に思えた。2020年東京五輪・パラリンピック開閉会式の総合統括に決まった野村萬斎(まんさい)さんである。狂言師としてだけでなく、映画「陰陽師」の主演などでも知られるが、イベントのプロデュースや演出の実績は寡聞にして存じない。ただ、未知数の期待がある。

▶1998年の長野冬季五輪の開会式は、先月13日に亡くなった劇団四季の浅利慶太さんが総合プロデューサーを務めた。横綱の土俵入りや卑弥呼をイメージした衣装での聖火の点火など、日本文化を前面に出したが、やや過剰に感じた。野村さんも「和の精神」を強調する。自由な発想で日本を表現してほしい。

▶’70大阪万博のグランドデザインを描いた梅棹忠夫さんは、その意義を「これに情熱をそそぎこんだひとが膨大な数いるということは、日本の今後の文明にたいへんおおきな影響をおよぼすだろう」と書いた。大舞台はさまざまな才能を開花させる。未知数の期待とする理由である。