また武四郎に関する資料を収蔵・展示する松浦武四郎記念館(松阪市)の山本命学芸員は3月、「幕末の探検家 松浦武四郎入門」(月兎舎)を出版した。
山本さんは大阪府出身で三重大院生だった平成13年に同館の学芸員に就任。それ以前は武四郎にさほど興味はなかったが、膨大な資料を研究するうちにのめり込んだ。「武四郎は並外れた行動力を持ち、アイヌ民族と大和民族の共生を求めた先駆者」だと話す。
このほか武四郎の日誌の現代語訳も2冊が改訂され、歴史小説家の河治和香さんは武四郎の生涯を描いた「がいなもん 松浦武四郎一代」(小学館)を出版した。
シンポなども
イベントもめじろ押しで、武四郎に関する資料を収蔵・展示する松浦武四郎記念館(松阪市)は今年2月、芝居や記念講座で武四郎の生涯をたどる恒例の「武四郎まつり」を開催したのに続き、今後も武四郎をテーマにした講座を予定。同市のクラギ文化ホールでは10月、武四郎ファンの小説家、高橋源一郎さんらによる講演やトークセッションが開かれる。