浪速風

KK、松坂世代、ハンカチ王子…高校野球と重なるわが青春

甲子園出場を決め、マウンドに集まる大阪桐蔭ナイン=大阪シティ信用金庫スタジアム(撮影・中島信生)
甲子園出場を決め、マウンドに集まる大阪桐蔭ナイン=大阪シティ信用金庫スタジアム(撮影・中島信生)

高校野球は人生のメルクマール(目印)である。記憶に残る名勝負があり、「○○世代」と呼ばれる選手がいる。思い出すと、その時代がくっきりよみがえる。小欄には、昭和44(1969)年夏の松山商(愛媛)と三沢(青森)の決勝戦だ。三沢の太田幸司投手は同学年だった。

▶延長十八回引き分け再試合を投げ抜いて力尽きたが、端正なマスクで「元祖甲子園のアイドル」になり、自宅には連日、数百通のファンレターが届いた。三沢駅では発車のベルが鳴っても記念撮影する乗客を、駅員が汗だくで列車に押し込んだという。同級生の女子もキャーキャー騒ぐのに、ちょっと嫉妬した。

▶今年は100回の記念大会で、テレビの回顧番組で太田さんがあの試合を語っていた。KK(清原・桑田)、松坂世代、ハンカチ王子…も球史を彩った。作詞家の阿久悠さんは「これこそが日本が世界に誇る文化だと思っている」と言った。史上最多の出場56校が出そろった。