原発最前線

モニタリングポスト撤去方針で荒れる住民説明会 試される規制庁

 田中氏は「これからは居住制限区域など高い空間線量の環境に戻った住民に、連続的に線量の変化をとらえて知らせることが大事だ」と述べ、線量が低下した地域については「住民にデータを示して説明し、納得してもらうことも必要。私どもの判断で重点化を図っていく」として規制庁の方向性を了承した。

 規制庁はこの後、福島県内の自治体を回って意見交換を行ったという。その過程で自治体から「できれば規制庁の方で方針を出してもらいたい」との声があり、今年3月20日、約3千台のリアルタイム線量測定システムのうち、約2400台を32年度末をめどに撤去する方針を公表した。

「強行する気ない」

 規制庁の方針公表の背景には自治体の意向があり、会津若松市での説明会で「方針を出すに当たって住民の声を聞いたのか」と責められた規制庁は、微妙な板挟みの状態に置かれていることになる。

 また、検討当初は予算の問題は前面に出ていない。説明会でも復興予算を理由に持ち出した規制庁に住民側が反発し、「国の原発推進で事故が起き、福島の住民が苦しんでいるのに、お金がないからとモニタリングポストを取り外すのは理由にならない」との声も出た。規制庁側は「次の予算を取ってくるためにも、本当に皆さんが要望しているモニタリングは何なのか、直接声を聞きたい」と説明会の趣旨に理解を求めた。

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