関西の力

だし(1)昆布の味、大阪から世界へ かつお節も源流は和歌山にあり

【関西の力】だし(1)昆布の味、大阪から世界へ かつお節も源流は和歌山にあり
【関西の力】だし(1)昆布の味、大阪から世界へ かつお節も源流は和歌山にあり
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 ユネスコの無形文化遺産に平成25年12月、「和食」が選ばれた。一汁三菜を基本とする食事のスタイルや「うま味」を使った動物性油脂の少ない食生活が日本人の長寿や肥満防止に役立っていると評価されたのだという。うま味の決め手は「だし」。代表格の昆布だしは関西流として、親しまれてきた。一方、かつおだしは関東流ともいわれるが、その源流も実は、関西にあった。

北海道産輸送

 大阪市中央区の空堀商店街に店を構える昆布店「こんぶ土居」は、現在も専門店として営業を続ける老舗のひとつ。4代目社長の土居純一さん(42)は、「遠く北海道から運ばれる昆布は当時とすれば舶来品に近い。それを大阪人が日常に取り入れた」と話す。

 海上交通が発達した江戸時代。「北前船」と呼ばれた交易船によって、昆布は北海道から日本海づたいに福井・敦賀、小浜まで運ばれ、そこから陸路で運ばれた。商業の中心地だった大阪は昆布の集積地となり、業者が軒を連ねた。

 ただ、近年、昆布の生産量は減少傾向だ。生産量の9割を占める北海道の水産物検査協会によると、昆布の生産量は、平成元年度の約3万3500トンをピークに減少。27年度は約1万6700トンに半減している。

 日本昆布協会(大阪市北区)の小笠原朋之専務理事は、生産量減少の大きな原因は後継者不足だと指摘する。「昆布は比較的浅い場所で採れるため、大型船で効率的に操業できない。天候にも左右されやすく、見通しが立たないことから、昆布漁に携わる若い人が減少している」

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