東京海上が認知症保険に参入 生損保入り乱れ商品発表

 中堅生命保険会社が先行する「認知症保険」に、損害保険会社参入の動きが加速している。東京海上日動火災保険が新たに参入し、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険も新商品を発表。高齢化で市場の拡大が見込まれており、大手生保も関心を示している。

 東京海上日動の新商品は、患者が徘徊(はいかい)し、行方不明になった際の捜索費用などに備える。業界で初めて認知症と診断された人でも加入できるようにした。ひまわり生命も業界初となる認知症の前段階に当たるMCI(軽度認知障害)を保障対象にした商品を発表。ともに発売は10月だ。

 この分野では、太陽生命保険と朝日生命保険が他社に先駆け平成28年に、認知症と診断されると給付金が出るタイプの保険を発売。これまでに38万件、8万件をそれぞれ売り上げ、主力商品となっている。他社の商品と比べ、認知症のみに保障を絞った分、保険料を割安に設定している。

 相次ぐ新規参入の背景には、認知症患者が増加し、市場拡大が見込まれていることがある。24年に462万人だった認知症患者は、37年に700万人となる見込みだ。ただ、認知症保険の認知度は低く、「新規参入で広く周知されるのは、われわれにとってもメリットが大きい」と先行する朝日生命は歓迎する。

 大手生保関係者は「パイは大きい。反響や売れ方次第では参入もありえる」と熱い視線を注いでおり、認知症保険をめぐる競争は今後、激しくなりそうだ。