【安倍政権考】豪雨で断水した宇和島に陸送されたのは、東京五輪の設備だった 迅速復旧に政府・自治体・企業がタッグ(3/4ページ) - 産経ニュース

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安倍政権考

豪雨で断水した宇和島に陸送されたのは、東京五輪の設備だった 迅速復旧に政府・自治体・企業がタッグ

 ところが、またも問題が生じた。この装置は高さ5メートルと巨大なため、新幹線などと同様に輸送に制約がかかる。いざ陸送しようとしても、通過する都道府県ごとに警察などの許可が必要で、夜間しか運搬車両は走行できないといった制約もあり、現地への設置が遅れる恐れがあった。

 実は、こうした経緯は政府の各省庁の幹部らが出席する西日本豪雨の対策会議で常時、情報が共有されていた。南予水道企業団は愛媛県を通じ、防衛省に運搬を要請。最終的に自衛隊の業務として陸送することになった。申請や夜間制限などがかからずに済むからだ。一時は海路で運ぶ案も浮上していたという。

 問題は他にもあった。運搬車両は大きく、重量もあるため、宇和島市の代替施設の設置予定地までの道を通ることができない可能性があった。市内は土砂崩れで道路の路肩が壊れている場所が今も残っている。

 このため国土交通省が県と協力し、土嚢(どのう)を積んだり、重さに耐えられるよう鉄板を引いたりするなどの対応を取った。政府関係者は「防衛省や国交省に限らず、全省庁がバックアップした」と語る。